身元保証人を2人以上求められたらどうすればいい?
病院への入院や介護施設への入所・入居の際に、「身元保証人」や「身元引受人」、「連帯保証人」などを求められることがあると思います。親族がいる方は特に問題はないのですが、身寄りのない方や、最近では親族がいても保証人などを頼みにくいという方は、この問題で大変お困りだと聞きます。
さらに、身元保証人などを2人以上求められた場合は非常に対応が困難になりますが、次のような形で対応を進めていただきたいと思います。

目次
Step1.身元保証人の要件を確認
身元保証人を求められた場合、まずその具体的な要件を確認することが重要です。これにより、保証人を引き受ける人への負担を把握し、誤解やトラブルを防ぐことができます。
確認すべき主な項目
- 保証の目的
・雇用契約に関連する場合:従業員の行動や業務上の問題に対する保証。
・賃貸契約の場合:家賃滞納や物件損壊時の補償。 - 保証期間
・期間限定(例:1年、3年)か、無期限かを明確に確認します。
・無期限の場合、保証人に過度な負担がかかるため注意が必要です。 - 保証範囲
・具体的にどこまでの責任を負うのか(例:金銭的補償、行動に関する責任など)。
・範囲が不明確な場合は会社や契約者に詳細を尋ねることが大切です。 - 必要書類
・保証契約書、印鑑証明書、住民票などが求められる場合があります。
・書類の内容をよく読み、署名や押印の前に疑問点を解消してください。
これらを確認することで、保証人を引き受ける側が安心して判断できる環境を整えることができます。不明点は弁護士などに相談し、必要であれば条件交渉を行いましょう。
Step2.信頼できる保証人を選定
身元保証人を選定する際は、相手の信頼性と保証を依頼する際の関係性を慎重に考える必要があります。保証人はその人の責任を部分的に引き受ける役割を担うため、選定が不適切だとトラブルに発展する可能性があります。
選定のポイント
- 親族
最も一般的な保証人の候補です。親族は関係性が深いため、信頼しやすい一方、負担をかけるリスクがあるため、依頼前にしっかり説明し、同意を得ることが重要です。 - 友人や知人
長期間にわたる信頼関係がある場合に適しています。ただし、金銭トラブルが起きた場合に関係が悪化する可能性があるため、保証内容やリスクを明確に伝える必要があります。 - 職場関係者
上司や同僚など、職場での関係が深い相手も候補になり得ます。ただし、会社の雇用関係に直接関与しない方が望ましい場合もあります。
選定時の注意点
- 相手の負担を考慮する
保証人に大きな責任が発生する可能性があるため、引き受ける側が無理なく対応できるかを確認してください。 - リスクの共有
保証契約内容を事前に共有し、リスクや範囲を正確に伝えましょう。これにより、保証人が安心して引き受ける判断を下せます。 - 代替案を検討する
信頼できる候補者が見つからない場合、保証会社の利用や、保証人の人数の減少を交渉することも一つの選択肢です。
適切な保証人の選定は、安心した契約締結の鍵となります。相手の立場を尊重し、信頼関係を維持できるよう心がけてください。
アプローチのポイント
身元保証人を頼む際は、相手に安心感を与えつつ、誠実な態度で依頼することが重要です。保証人は大きな責任を伴うため、慎重かつ丁寧に対応しましょう。
- 目的と背景を説明する
依頼する理由や契約の背景を具体的に伝えます。「介護施設に入所するための賃貸契約の条件」などの事情を明確に説明し、相手に安心感を与えましょう。 - 保証内容の共有
依頼する契約の保証範囲や期間、責任の範囲を詳細に伝えます。保証内容が複雑な場合は、契約書のコピーを共有し、不明点については一緒に確認する姿勢を見せることが大切です。 - 相手の状況を配慮する
保証人を引き受けることが相手に与える影響を考慮し、負担にならないか確認します。依頼は早めに行い、相手に十分な検討時間を与えましょう。 - 誠意を持って感謝を伝える
相手が保証人を引き受けてくれる場合、感謝の意を明確に伝えます。引き受けた後も継続的に感謝の気持ちを示すことが、信頼関係を保つうえで重要です。
注意点
- 無理強いしない
相手が負担を感じたり引き受けるのが難しい場合は、他の候補者を検討する柔軟さが必要です。 - 保証リスクの軽減策を提示する
例えば、保証期間を短くする交渉や保証会社を併用する提案を行うことで、相手の負担を軽減できます。
誠実かつ配慮ある対応を心掛けることで、相手が安心して引き受けやすい環境を整えることができます。
Step3.身元保証人を2人以上確保できないときは、代替案を検討
身元保証人を2人以上確保することが難しい場合、代替案を検討することが重要です。保証人を確保できない理由を踏まえたうえで、合理的かつ柔軟な対応策を提示することで問題を解決できる可能性があります。
主な代替案
- 保証会社の利用
保証会社を利用することで、身元保証人を必要としない契約が可能になる場合があります。特に賃貸契約や雇用契約では、保証会社が金銭的責任を負う形を取ることで、保証人の代わりを担うことが一般的です。
・メリット:保証人がいない場合の有力な選択肢。
・デメリット:利用料が発生する。 - 保証人の人数削減の交渉
会社や契約先に相談し、保証人を1人に減らす、もしくは条件を緩和するよう交渉する方法です。具体的な事情(親族の不在、信頼できる人が限られているなど)を説明することで柔軟な対応を得られる場合があります。 - 共同保証の提案
1人の保証人と保証会社の併用や、保証範囲を分割して複数人で分担する形態を提案します。これにより、1人あたりの負担が軽減される場合があります。 - 担保の提供
金銭的保証が主な目的であれば、預金や不動産などを担保に提供することを交渉する方法もあります。
注意点
- リスクの確認
代替案を選ぶ際には、それぞれのリスクや負担(費用、責任範囲)を正確に把握することが重要です。 - 事前相談を徹底する
会社や契約先に相談し、許容される代替案を明確にすることで、不必要な手間やコストを回避できます。
代替案を適切に検討することで、保証人を確保できない場合でも契約をスムーズに進められる可能性が高まります。
Step4.法的な視点の確認
身元保証契約は法的な責任が伴うため、契約内容や保証人の責任範囲を正確に理解することが重要です。日本では「身元保証ニ関スル法律」によって、保証人の責任が一定の範囲で制限されており、不当な負担を避けるためにも法的視点から確認することが求められます。
確認すべきポイント
- 保証期間の明確化
身元保証契約は原則として保証期間が定められます。期間が明示されていない場合、法律上は3年と見なされるため、不明瞭な契約には注意が必要です。 - 保証範囲の確認
保証範囲は契約書に明記される必要があります。金銭的な損害、業務上のトラブル、物品の紛失など具体的に記載されているか確認し、不明確な場合は交渉や修正を依頼しましょう。 - 保証人の責任限度
法律では、保証人の責任が過度に広がらないよう制限されています。不当な負担を課す内容(例:無期限・無制限の責任)は法的に無効となる可能性があります。 - 契約解除の条件
保証人が途中で辞退できる条件が契約に含まれているか確認しましょう。特に長期間の契約では、解除条件が重要です。
法的支援の活用
- 弁護士への相談
不明点や不安がある場合は、契約前に弁護士に相談することをおすすめします。 - 法テラスの利用
法テラスでは、無料または低料金で法律相談を受けられます。
法的視点をしっかり確認することで、不当な負担やトラブルを防ぎ、公正な契約を結ぶことが可能になります。
当事務所では、必要な審査を行った上で、身元保証人または連帯保証人に就任するサービスを提供しています。
また、身元保証や連帯保証だけにとどまらず、幅広く身の回りの生活サポートなどにも対応しています。要介護度が上がったり、認知症の症状が出てきたとしても、ご家族・ご親族の代わりとなってサポートいたしますので、ご安心ください。
投稿者プロフィール

- カウンセラー資格を持つ「寄り添い型」行政書士
- 生活保護や身元保証に関する経験や知識を用い、依頼主様によりそい、身寄りのないお年寄り、生活が不自由な方が、少しでも幸せな生活を送ることができるようお手伝いをさせていただきます。
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